面接本番で、自分の考えを落ち着いて伝えるためには、事前の練習が欠かせません。頭の中では答えられるつもりでも、実際に声に出してみると、話が長くなったり、伝えたいことがまとまらなかったりすることがあります。
面接練習では、回答内容だけでなく、話すスピードや表情、姿勢、受け答えのテンポまで確認できます。また、一人で声に出す、録音・録画する、家族や友人に面接官役を頼むなど、目的に応じてさまざまな方法があります。
この記事では、面接練習をするメリットや具体的なやり方、練習するときに確認したいポイントを解説します。一人で練習する方法から模擬面接、AIを使った練習方法まで紹介するので、自分に合った方法を見つけて、本番に向けて準備を進めていきましょう。
面接練習は何から始める?
初めてなら、一人で答える練習から始めます。話す内容が固まったら録音や録画で見直し、最後に相手のいる模擬面接へ。すでに練習している人は、下の表から気になる点に合う方法を選んでください。
| 直したいこと | 向いている練習 |
|---|---|
| 回答内容をまとめたい | 一人で声に出す |
| 話が長くなる、途中で止まる | 録音して、長くなった箇所や詰まった箇所を言い直す |
| 声の大きさや話す速さを確認したい | 録音する |
| 表情や姿勢を確認したい | 録画する |
| 深掘り質問へ答えたい | 友人、キャリアセンター、AIとの模擬面接 |
| 本番の流れに慣れたい | 相手のいる模擬面接 |
回答時間は企業によって指定されることがあります。時間を指定された質問だけ、その時間に収まるかを測ります。
受ける選考の段階から、練習する質問を決める
同じ質問でも、一次と最終では聞かれ方が変わります。先に練習するのは、次に受ける面接で出る可能性が高い質問です。
| 選考の段階 | 見られやすいこと | 先に練習する質問 |
|---|---|---|
| 一次面接 | 話し方と、内容が相手に伝わるか | 自己紹介、ガクチカ、志望動機の骨格 |
| 二次面接 | その行動をとった理由と、ほかの場面でも同じことができるか | ガクチカの深掘り、苦労したこと、周囲との関わり方 |
| 最終面接 | 志望度と、入社後に何をしたいか | なぜこの会社か、入社後にやりたいこと、逆質問 |
段階ごとの傾向は企業によって違いますが、後半になるほど同じ話に「なぜ」を重ねて聞かれます。二次以降で出る質問は二次面接でよく聞かれる7つの質問と自己分析が浅いと落ちる?深掘り質問50選にまとめています。
志望する企業が決まっているなら、求人票から質問を予測する
募集要項に書かれた仕事内容や求める人物像は、面接で確かめたいことと重なります。次の順で絞り込めます。
3で詰まった経験は、本番の深掘りでも同じように詰まります。そこを先に練習します。
志望先がまだ決まっていないとき
業界や職種を絞る前でも、どこでも聞かれる質問から練習できます。自己紹介、ガクチカ、志望動機、学生時代の失敗、逆質問の5つは、ほとんどの選考で出ます。新卒の面接で聞かれること30選から、自分が答えにくいものを選んでください。
一人でできる面接練習
一人で練習するときは、質問ごとの要点を短く書き、メモを閉じて答えます。録音や録画で気になったところを見つけたら、同じ質問へもう一度答えます。
練習に使う質問を選ぶときは、新卒の面接で聞かれること30選から、自分が受ける選考で聞かれそうなものを拾えます。
質問ごとの要点をメモする
メモする内容は、質問によって変わります。
| 質問 | メモする内容 |
|---|---|
| 自己紹介 | 所属と氏名/現在取り組んでいること/締めのあいさつ |
| 学生時代に力を入れたこと | 取り組んだこと/自分が行ったこと/結果または学び |
| 自己PR | 強み/強みが出た経験/仕事での活かし方 |
| 志望動機 | 志望する理由/自分の経験との接点/入社後に取り組みたいこと |
| 短所 | 短所/短所が出た場面/現在行っている改善 |
回答全文を書くのではなく、質問ごとに話す要点を2〜3個だけメモします。
それぞれの質問で何を話すかは、面接の1分自己紹介、ガクチカの書き方、自己PR 書き方ガイド、志望動機の書き方にまとめています。
メモを見ずに声に出す
毎回同じ文章にそろえる必要はありません。話が長くなったと感じたときは、同じ説明を繰り返していないか、質問と関係の薄い背景を入れていないかを見ます。
録音して話し方を確認する
スマートフォンの録音アプリで十分です。聞き返すときは次の5点を見ます。
- 質問への答えが最初に出ているか
- 話が長くなっていないか
- 同じ言葉を繰り返していないか
- 声が小さくないか
- 話す速さが極端ではないか
一度言いよどんだだけなら、直す必要はありません。同じ言葉を何度も繰り返している場合に見直します。
録画して表情や姿勢を確認する
カメラを目線の高さに置いて撮ります。見るのは次の5点です。
- カメラや相手の方向へ顔を向けているか
- 表情が硬くなりすぎていないか
- 姿勢が大きく崩れていないか
- 手や体の動きが気にならないか
- オンライン面接では映像と音声に問題がないか
オンライン面接の練習で変わること
話す中身は対面と同じですが、見え方と聞こえ方は別に確かめる必要があります。本番で使う端末と場所で、一度通して録画してください。
- カメラは目の高さに合わせる。見下ろす角度になると表情が暗く映ります
- 話すときは画面の相手ではなくカメラを見る。目線が合って見えます
- 対面より少しゆっくり、文の切れ目で間を置く。音声の遅れで声が重なりやすいためです
- 顔に光が当たる向きに座る。窓や照明を背にすると逆光になります
- 通知を切り、イヤホンとマイクを本番と同じものにする
録画を見返すときは、話の中身ではなく、表情・目線・声の聞き取りやすさだけを見ます。中身は対面の練習で直しておくほうが早いです。
友人やキャリアセンターと模擬面接をする
模擬面接では、回答が相手へ伝わったか、深掘りされたときに自分の経験を説明できたかを確かめます。
友人や家族に頼む
始める前に、次の4点を伝えておきます。
- 質問してほしい内容
- 深掘りしてほしい回答
- 面接のおおよその時間
- 最後に聞きたい感想
かかる時間を先に伝えたい場合は、自分の予定に合わせて一文を足します。
最初は、自己紹介、ガクチカ、自己PR、志望動機など、基本的な質問を使います。すべてを一度に練習せず、その日に確認したい質問を選んで構いません。
- 自己紹介をお願いします
- 学生時代に力を入れたことを教えてください
- あなたの強みを教えてください
- 志望動機を教えてください
- 入社後にやりたいことを教えてください
深掘りは、次のような聞き方を渡しておきます。
- なぜ始めたのですか
- 最も大変だったことは何ですか
- あなた自身は何をしましたか
- 別の方法は考えましたか
- その経験から何を学びましたか
深掘りの質問をもっと増やしたいときは、自己分析が浅いと落ちる?深掘り質問50選から選べます。
終わったあとに聞くのは、次の3点です。合否や点数は付けてもらわなくて大丈夫です。
- 分かりにくかった回答
- 長く感じた回答
- もっと詳しく聞きたかった部分
面接の最後にある逆質問も、同じ流れで練習できます。質問の作り方は面接の逆質問おすすめ20選にまとめています。
大学のキャリアセンターを利用する
利用する場合は、大学の案内で次の4点を確認します。
- 予約方法
- 模擬面接を利用できるか
- 対面かオンラインか
- 事前に提出する書類
利用時には、提出したESや履歴書、志望企業の募集要項を用意します。書類と回答内容の違いも確認してほしい場合は、模擬面接の前に伝えてください。
OB・OGや就活支援者に頼む
- 応募する業界や職種を先に伝える
- ESや履歴書を事前に共有する
- 質問だけでなく、深掘りもお願いする
- 相手の意見をそのまま正解として扱わない
- 自分の経験と矛盾する回答へ変えない
複数の人から違う意見が出たときは、自分の経験と矛盾しない内容へ戻します。応募先の社員へ依頼する場合も、選考の評価や社内情報を聞くのではなく、回答が分かりやすかったかを確認します。
AIを質問役にして面接練習をする
練習相手の予定が合わないときは、生成AIに質問役を頼む方法があります。できるのは次の4つです。
- 面接の質問を出してもらう
- 回答に合わせて深掘りしてもらう
- 回答を文字にして見返す
- 同じ質問を繰り返す
面接の形で進めたいときは、次のように伝えます。
AIからの指摘は、採用担当者による評価ではありません。質問とのずれや説明の重複を、自分でも見直すために使います。
氏名、電話番号、住所などの個人情報や、企業から公開を禁じられている選考内容は入力しません。AIが作った回答をそのまま覚えず、自分の経験と事実に合う内容へ直して使います。入力内容の扱いは、使用するサービスの案内で確認します。
回答を見直す4つのポイント
録音や模擬面接のあとは、次の4点を見ます。
質問に答えているか
聞かれたことと、答えた内容がずれていないかを確認します。
結論が最初に伝わるか
質問への答えが、最初の1〜2文で分かるかを確認します。すべての回答を同じ型へ当てはめる必要はありません。
経験を具体的に話せているか
経験を聞かれた質問では、「頑張りました」「工夫しました」だけで終わらず、状況と自分の行動を話します。結果を聞かれている場合は、そのあとに何が変わったかも加えます。
言葉が出てこないときの整理のしかたは就活で言葉が出ない人へ、話す経験そのものに迷うときは面接でネタがない人必見が参考になります。
会話として受け答えできているか
- 質問を最後まで聞いてから話し始めているか
- 分からない質問は聞き返せているか
- 用意した回答を無理に当てはめていないか
- 深掘りされたときに、その質問へ答えているか
- 長くなったところで一度区切れているか
一度も詰まらないことを目標にする必要はありません。言葉に詰まった後も、質問へ戻って答えられるかを確認します。
緊張して言葉が出なくなるときの対処は、面接で本音が言えない人へにまとめています。
練習後に答えを直す方法
練習後は、感想だけではなく、詰まった質問と次に変えることを記録します。書き直した後は、同じ質問へもう一度答えます。
記録する形が決まっていない場合は、就活管理テンプレートのシートがそのまま使えます。
| 質問 | 詰まったところ | 次に変えること | 言い直した結果 |
|---|---|---|---|
| 学生時代に力を入れたこと | 自分の役割を聞かれたとき | チーム全体の説明より先に、自分が担当した行動を話す | 要点が先に伝わり、話が1分に収まった |
質問 学生時代に力を入れたことを教えてください
飲食店でアルバイトをしていて、ホールを担当していたのですが、途中から新人教育も任されて、店長とも相談しながらチーム全体で売上を上げるために動いていて……
詰まったところ:チーム全体の話が先に来て、自分が何をしたかが最後まで出てこない
新人が続かない状況を変えたいと思い、教える手順を1枚にまとめました。自分が教える側に回って運用し、その年に入った新人は全員続いています。
変えたところ:自分が担当した行動を先に話し、結果をあとに置いた
面接練習でやりがちな失敗
練習そのものは間違っていなくても、やり方が本番とずれていると結果に結びつきません。多いのは、覚えることに時間を使いすぎるケースです。
| やりがちなこと | 起きること | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 回答を一字一句おぼえる | 言葉が1つ飛ぶとそこで止まる | 要点を3つだけ覚え、言い回しは毎回変える |
| 黙読や小声で読み返す | 本番の声量や間がつかめない | 声に出す。できれば録音して聞き返す |
| 毎回いちばん最初から通す | 自己紹介だけがうまくなる | 前回詰まった質問から始める |
| やりっぱなしで終える | 毎回同じところで詰まる | 詰まった質問と次に変えることだけ書き残す |
| 時間を計らずに話す | 本番で長くなり、途中で切られる | 1問1分を目安に計る |
どれも、練習の量ではなく向きの問題です。うまく言えた回数より、詰まった箇所が減ったかどうかで見てください。
面接まで1週間あるときの進め方
面接まで1週間ある場合は、次のように準備を分けられます。すでに回答ができている部分は飛ばし、必要なところから進められます。
- 自己紹介、ガクチカ、志望動機の要点を作る
- 一人で声に出す
- 録音か録画をする
- 長い回答と質問からずれた回答を直す
- 友人、キャリアセンター、AIなどで模擬面接をする
- 深掘りされた質問を記録する
- 詰まった質問だけを言い直す
- 提出書類と企業情報を見返す
- オンライン面接なら音声とカメラを確認する
- 新しい回答を大量に作らない
面接まで1〜2日しかない場合は、自己紹介、ガクチカ、志望動機を声に出し、録音か模擬面接で確認します。詰まった質問があれば、そこを優先して言い直してください。直前に新しい回答を増やす必要はありません。提出書類に書いた内容を説明できる状態まで整えておけば十分です。
頻出の質問をひととおり押さえたいときは面接対策の基本|頻出質問10選、一次の次を見据えるなら二次面接でよく聞かれる7つの質問が参考になります。
面接練習に関するよくある質問
面接練習は何回すればよいですか
面接練習はいつから始めますか
一人での面接練習だけでも大丈夫ですか
回答の台本は作ったほうがよいですか
面接練習の相手がいない場合はどうしますか
友人との模擬面接でも練習できますか
AIの面接評価は信頼できますか
オンライン面接と対面面接で練習方法は変わりますか
まとめ
面接練習は、よく聞かれる質問へ一人で声に出して答えるところから始めます。回答内容を見直すなら録音、表情や姿勢を見るなら録画、深掘りへの受け答えを試すなら模擬面接を使います。
練習後は、詰まった質問と次に変えることを記録し、同じ質問へもう一度答えます。すべての方法を使う必要はなく、面接までの時間と、直したい内容に合わせて選びます。

新卒採用プラットフォーム「学生転職」(運営:株式会社Make Culture)の編集部です。企業と学生の双方にサービスを提供するなかで集まった情報をもとに、就職活動の進め方をまとめています。



