記事一覧に戻る
就活

SPIの構造的把握力検査とは?例題10問と解き方のコツ

SPIの構造的把握力検査の例題10問と解き方のコツを解説する記事のカバー画像
---
4分

この記事では、構造的把握力検査をはじめて受ける就活生が、どこに注目して解けばいいのかが分かるように解説しています。

構造的把握力検査とは、いくつかの問題を見比べて、共通する関係を見つける検査です。

はじめて見ると難しく感じますが、大切なのはすべてを細かく解くことではありません。

計算のしかたが同じなのか、求めているものが同じなのか、会話の返し方が同じなのか。「どこを比べるか」が分かると、共通する関係を見つけやすくなり、早く解けるようになります。

今回は、GAKUTEN編集部が独自につくったオリジナル例題10問を使って、問題で見るべきポイントを解説します。最後まで読めば、はじめて見る問題でも、どこを比べればいいかが分かるようになります。

どこから読むか
▶ まず例題を解きたい
▶ 先に出題形式を知りたい

構造的把握力検査とは

構造的把握力検査は、SPIの能力検査に含まれる検査のひとつです。提供元のリクルートマネジメントソリューションズは、この検査が測るものを「ものごとの背後にある共通性や関係性を、構造的に把握する力」と説明しています。

同社によれば、この力は情報を俯瞰的に捉えて自分なりに分類・整理したり、未知の問題を過去の経験と関係づけて理解したうえで、すでに持っている知識を応用して対応策を考えたりするときに必要になるものです。

何をする検査なのか

問われるのは、複数の情報を並べて、そのなかで似たものどうしを見つけることです。

たとえば4つの文章題が示され、そのうち構造が似ている2題を選ぶ。あるいは5つの会話が示され、応じ方によって2つと3つに分ける。公式ページの問題例では、数値の答えを直接選ぶのではなく、文章題や会話を見比べ、構造が共通する組み合わせを選びます。

この検査でつまずきやすいのは、表面に出てくる題材に引っ張られてしまうところです。

椅子の数を数える問題と、集めた空き缶の数を比べる問題は、話としてはまったく別物に見えます。しかし、どちらも「与えられた2つの数を引く」という点では同じです。反対に、どちらも人数の話であっても、片方は全体を求め、もう片方は割合を求めているなら、構造は違います。

POINT

見るのは題材ではなく、情報どうしの関係です。

題材が違っても式の形は同じになる

図:椅子の問題と空き缶の問題は、話は違っても同じ式の形になる

何が見られる検査なのか

公式の説明にある「未知の問題を過去の経験と関係づけて理解する」という部分が、この検査の性格をよく表しています。

初めて見る情報を前にしたときに、いったん形を整理して、知っているものと結びつけられるか。構造的把握力検査は、こうした分類・整理や応用に関わる力を測る検査です。

構造的把握力検査の出題形式

基礎能力検査との違い

同じSPIの能力検査でも、基礎能力検査(言語・非言語)と構造的把握力検査では、求められることが違います。

公式ページは、基礎能力検査を「既知の正しい手順に沿って解を導き出す力」を測るもの、構造的把握力検査を「与えられた情報の構造を自分なりの観点で捉えなおし、複数の可能性があるなかから共通の構造を見出す」ことが求められるものと説明しています。

何をする検査か

基礎能力検査

問題を読み、答えを求める

構造的把握力検査

複数の情報を見比べ、共通する関係を見つける

答えの出し方

基礎能力検査

知っている解法や手順を当てはめて計算・判断する

構造的把握力検査

問題によっては、数値を最後まで求めず、式や関係の形を比べて判断する

問題を見るときの考え方

基礎能力検査

「この問題はどう解くか」

構造的把握力検査

「この問題とあの問題は、同じ形か」

どちらか一方だけが思考力を測っている、という関係ではありません。同じSPIの中で、違う種類の力を見ているという位置づけです。

公式ページには、基礎能力検査の得点が高くても構造的把握力検査の得点が低い人、またその逆の人もいる、という記述もあります。

基礎能力検査と構造的把握力検査の考え方の違い

図:解法を当てはめて答えを出すか、形を比べて同じ2つを選ぶか

公式で紹介されている問題例

提供元の公式ページには、構造的把握力検査の問題例が2つ掲載されています。

表は横にスクロールできます →

問題例 示されるもの 答え方
計算を扱う例 4つの文章題(ア〜エ) 構造が似ている2題の組み合わせを、6つの選択肢から選ぶ
会話を扱う例 5つの会話(ア〜オ) Yの応じ方によって2つと3つに分け、2つのほうの組み合わせを10の選択肢から選ぶ

公式ページで確認できるのは、この2つの問題例が紹介されているという事実です。実際の試験でこの2形式だけが出題されると書かれているわけではありません。

本記事では分かりやすさのため、計算を扱う問題を非言語系、会話や文章を扱う問題を言語系と表記します。これは公式の区分名ではありません。

表は横にスクロールできます →

本記事での呼び方 扱う内容 問題を見るときのポイント
非言語系 数値を含む文章題 文章を式の形に置き換えて、形が一致するかを見る
言語系 会話や短い文 話題やテーマではなく、発言の関係を比べる

非言語系のオリジナル例題5問

公式ページでは、複数の文章題や会話を構造の共通性で分類する問題例が紹介されています。以下は、その考え方を練習するためにGAKUTEN編集部が独自に作成した問題です。各分け方が実際の出題範囲を示すものではありません。

難易度はGAKUTEN編集部による練習上の目安です。

非言語系の問題では、まず4題を式の形に置き換え、必要な場合だけ数値まで計算します。先に形を並べて比べるほうが、判断が早くなります。

手順は2段階です。

1. まず、足し算・引き算・掛け算・割り算のどれになるかを見る

演算の違いだけで候補を絞れる問題もあります。

2. 演算だけで分からないときは、もう一段先まで見る

4題のうち3題が割り算になる、といったことは珍しくありません。その場合は、何を求めているのか(全体・部分・割合のどれか)、割る数が何を表しているのか(1つ分の量か、分ける個数か)まで見ます。

非言語系は分かれるまで段階を下げていく

図:分かれるまで段階を下げていく(GAKUTEN編集部作成)

次の5つは公式の分類ではなく、GAKUTEN編集部が練習用に整理した見方です。

表は横にスクロールできます →

No. 見方 確認すること 対応する例題
12つの数の差引き算になるかどうか例題1
2割合で全体を逆算求めているのが全体か、割合か例題2
31つ分の量で割って個数を求める割る数が1つ分か、分ける個数か例題3
4選ぶ順序を区別するか入れ替えたら別の選び方になるか例題4
5割合を2段階で掛ける2つ目の割合の母数がどこか例題5

例題1(基礎)

次のア〜エの4つの問題のうち、問題の構造が似ているものの組み合わせを、選択肢A〜Fから1つ選びなさい。

ア 体育館に椅子が42脚あり、そのうち28脚を使った。使っていない椅子は何脚か。

イ 1枚60円のポストカードを25枚買った。代金はいくらか。

ウ 空き缶を先週は56個、今週は73個集めた。今週は先週より何個多く集めたか。

エ 180分の動画を15分ずつに区切る。何本に分けられるか。

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. イとウ
E. イとエ
F. ウとエ

▼ 解答・解説を見る

正解:B(アとウ)

分類の基準

2つの数の差を求めているかどうか。

解き方の手順

  1. 4題の答えの数値は出さず、「どの計算をするか」だけを確認する
  2. 足すのか、引くのか、掛けるのか、割るのかを1題ずつ書き出す
  3. 同じ演算になった2題を選ぶ

ア〜エを式の形に置き換える

項目 式の形 演算
ア全体から使った分を引く(42 − 28)引き算
イ単価に枚数を掛ける(60 × 25)掛け算
ウ2週分を比べて差を出す(73 − 56)引き算
エ全体を1つ分で割る(180 ÷ 15)割り算

正解の2題が同じ構造になる理由

アは「全体と使った分」、ウは「先週と今週」と、出てくる言葉は違います。しかしどちらも、与えられた2つの数を引くだけで答えが出ます。引かれる数と引く数が何を指すかは違っても、式の形は同じです。

ほかの選択肢が違う理由

  • A(アとイ):イは掛け算
  • C(アとエ):エは割り算
  • D(イとウ):イは掛け算、ウは引き算
  • E(イとエ):どちらも1回の計算だが、掛け算と割り算で演算が違う
  • F(ウとエ):エは割り算

この問題で最初に見る場所

問題文の最後、「何脚か」「いくらか」「何個多いか」「何本に分けられるか」です。「〜より何個多いか」なら引き算、「代金は」なら掛け算と、聞かれ方から演算がほぼ決まります。

この例題は、演算の種類だけで分類できます。14脚、1,500円、17個、12本という数値まで求める必要はありません。

次に似た問題が出たときの判断方法

数値を見ずに、演算記号だけを4つ並べて比べます。−、×、−、÷ と並べば、−が2つある組が答えです。

▲ 例題一覧に戻る

例題2(基礎)

次のア〜エの4つの問題のうち、問題の構造が似ているものの組み合わせを、選択肢A〜Fから1つ選びなさい。

ア 収穫したじゃがいも240kgのうち35%を出荷した。出荷したのは何kgか。

イ アンケートの回答者の5分の3が学生で、学生は24人だった。回答者は全部で何人か。

ウ 全60席のうち45席が埋まっている。全体の何%が埋まっているか。

エ 昨日の来館者は目標人数の40%にあたる90人だった。目標人数は何人か。

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. イとウ
E. イとエ
F. ウとエ

▼ 解答・解説を見る

正解:E(イとエ)

分類の基準

全体・部分・割合のうち、何が与えられていて、何を求めているか。

解き方の手順

  1. 各題で、与えられているものを「全体」「部分」「割合」に振り分ける
  2. 求めているものが何かを確認する
  3. 求めているものが同じ2題を選ぶ

ア〜エを式の形に置き換える

項目 与えられているもの 求めるもの 式の形
ア全体(240kg)と割合(35%)部分全体 × 割合
イ部分(24人)と割合(5分の3)全体部分 ÷ 割合
ウ全体(60席)と部分(45席)割合部分 ÷ 全体
エ部分(90人)と割合(40%)全体部分 ÷ 割合

正解の2題が同じ構造になる理由

イとエは、どちらも部分の量が分かっていて、そこから全体を逆算しています。イは分数、エはパーセントと表記が違うだけで、割合で割るという計算は同じです。

ほかの選択肢が違う理由

  • A(アとイ):アは掛け算で部分を求め、イは割り算で全体を求める
  • B(アとウ):求めるものが「部分」と「割合」で違う
  • C(アとエ):求めるものが「部分」と「全体」で違う
  • D(イとウ):どちらも割り算ですが、ウは割合そのものを求めています。イは全体を求めており、求めるものが違います
  • F(ウとエ):同じく、ウは割合、エは全体を求めている

この問題で最初に見る場所

例題1と同じようにはいきません。イ・ウ・エの3題はすべて割り算になるため、演算の種類だけでは分けられません。次の順番で確認します。

  1. 全体・部分・割合のうち、何が与えられているか
  2. 何を求めているか
  3. 式が「全体×割合」「部分÷割合」「部分÷全体」のどれになるか

問われている単位も手掛かりになります。「何%か」と聞かれていれば割合を求める問題です。ただし「何人か」「何kgか」だけでは、全体を求めているのか部分を求めているのかは区別できません。アとエはどちらも量を聞かれていますが、アは部分、エは全体を求めています。単位だけで判断せず、与えられているものまで確認すると確実です。

次に似た問題が出たときの判断方法

割り算が2つ以上並んだら、そこで止まらず「何を求めているか」まで進みます。全体を求めているのか、割合を求めているのかで、構造は別のものになります。

▲ 例題一覧に戻る

例題3(標準)

次のア〜エの4つの問題のうち、問題の構造が似ているものの組み合わせを、選択肢A〜Fから1つ選びなさい。

ア 長さ84cmのリボンを6cmずつに切り分ける。何本になるか。

イ 水120Lを8個の容器に等しく分けて入れる。1個あたり何Lか。

ウ 1分間に25枚印刷できるプリンタで4分間印刷する。何枚印刷できるか。

エ 麦茶720mLを1杯180mLずつ注ぐ。何杯分になるか。

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. イとウ
E. イとエ
F. ウとエ

▼ 解答・解説を見る

正解:C(アとエ)

分類の基準

割り算の割る数が、1つ分の量を表しているか、分ける個数を表しているか。

解き方の手順

  1. 割り算になっている題を先に選び出す
  2. 割る数が「1つ分の大きさ」なのか「分ける個数」なのかを見る
  3. 割る数の性質が同じ2題を選ぶ

ア〜エを式の形に置き換える

項目 式の形 割る数が表すもの 答えの単位
ア全体を1本分の長さで割る(84 ÷ 6)1つ分の量本数
イ全体を容器の個数で割る(120 ÷ 8)分ける個数1個あたりの量
ウ1分あたりの枚数に時間を掛ける(25 × 4)—枚数
エ全体を1杯分の量で割る(720 ÷ 180)1つ分の量杯数

正解の2題が同じ構造になる理由

アとエは、どちらも「1つ分の大きさ」で割って「いくつ分か」を出しています。答えの単位が「本」「杯」と、個数を数える単位になる点も共通です。

ほかの選択肢が違う理由

  • A(アとイ):どちらも割り算ですが、イは分ける個数で割っています。答えは「1個あたり何L」で、個数ではなく量になります
  • B(アとウ):ウは掛け算
  • D(イとウ):イは割り算、ウは掛け算
  • E(イとエ):Aと同じ理由。イは1つあたりの量、エはいくつ分かを求めている
  • F(ウとエ):ウは掛け算

この問題で最初に見る場所

この問題も、割り算かどうかだけでは分けられません。ア・イ・エの3題が割り算になります。見るのは、割る数が何を表しているかです。6cm・180mLは「1つ分の大きさ」、8個は「分ける個数」です。答えの単位を確かめる方法もあります。「何本」「何杯」なら個数を数えており、「何Lか」なら量を求めています。

次に似た問題が出たときの判断方法

割り算が3つ並んだら、割る数だけを取り出して比べます。「1個あたり◯」の形なら1つ分の量、「◯個に」「◯人で」の形なら分ける個数です。

▲ 例題一覧に戻る

例題4(標準)

次のア〜エの4つの問題のうち、問題の構造が似ているものの組み合わせを、選択肢A〜Fから1つ選びなさい。

ア 5人の中から委員長と書記を1人ずつ選ぶ。選び方は何通りか。

イ 48枚の資料を6人に同じ枚数ずつ配る。1人あたり何枚になるか。

ウ 6人の中から掃除当番を2人選ぶ。選び方は何通りか。

エ 7種類のトッピングから3種類を選ぶ。選び方は何通りか。

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. イとウ
E. イとエ
F. ウとエ

▼ 解答・解説を見る

正解:F(ウとエ)

分類の基準

選んだあとに、順序や役割の違いを区別するかどうか。

解き方の手順

  1. まず、選ぶ問題なのか分ける問題なのかを見る
  2. 選ぶ問題について、選んだものを入れ替えたら別の答えになるかを考える
  3. 入れ替えても同じとみなす2題を選ぶ

ア〜エを式の形に置き換える

項目 式の形 順序を区別するか
ア5人から2つの役職に割り当てる(5 × 4)する(同じ2人でも役職が入れ替われば別)
イ48枚を6人で等しく分ける(48 ÷ 6)—(そもそも選ぶ問題ではない)
ウ6人から2人を選ぶしない(2人が決まればそれで1通り)
エ7種類から3種類を選ぶしない
選んだ2人を入れ替えたときに別の選び方になるか

図:アは役割があるので入れ替えると別の選び方、ウは同じ選び方

正解の2題が同じ構造になる理由

ウとエは、どちらも選ばれた人・ものが決まればそれで1通りです。選ぶ数が2つと3つで違いますが、順序を考えないという点は同じです。

ほかの選択肢が違う理由

  • A(アとイ):イは分ける問題で、割り算になる
  • B(アとウ):最も間違えやすい選択肢です。どちらも「◯人の中から選ぶ」という言い回しですが、アには委員長と書記という役割の違いがあります。同じ2人を選んでも、どちらが委員長かで別の選び方になります。ウにはその区別がありません
  • C(アとエ):同じく、アだけが順序を区別する
  • D(イとウ):イは割り算
  • E(イとエ):同じくイは割り算

この問題で最初に見る場所

イを先に外せます。「同じ枚数ずつ配る」は分ける問題であり、選ぶ問題ではありません。ここで残りの3題に絞れます。そのうえで見るのは、選んだあとに役割や順番の違いがあるかです。「委員長と書記」のように役割が分かれていれば順序を区別し、「当番を2人」「トッピングを3種類」のように区別がなければ順序を考えません。

次に似た問題が出たときの判断方法

選んだ2つを入れ替えて、問題として別の状況になるかを頭の中で試します。別になれば順序あり、同じなら順序なしです。

▲ 例題一覧に戻る

例題5(応用)

次のア〜エの4つの問題のうち、問題の構造が似ているものの組み合わせを、選択肢A〜Fから1つ選びなさい。

ア 応募者の60%が書類選考を通過し、そのうち25%が最終選考に進んだ。最終選考に進んだのは応募者全体の何%か。

イ 来場者の40%が学生で、その学生の30%が前売券を利用した。前売券を利用した学生は来場者全体の何%か。

ウ 今月の売上は先月の1.2倍で、60万円だった。先月の売上はいくらか。

エ 登録者480人のうち35%がイベントに参加した。参加者は何人か。

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. イとウ
E. イとエ
F. ウとエ

▼ 解答・解説を見る

正解:A(アとイ)

分類の基準

割合を2回続けて掛けているかどうか。そして、2つ目の割合の母数がどこにあるか。

解き方の手順

  1. 各題に割合がいくつ出てくるかを数える
  2. 割合が2回出てくる題について、2つ目の割合が何に対する割合かを確認する
  3. 1回目で絞られた集団が母数になっている2題を選ぶ

ア〜エを式の形に置き換える

項目 割合の数 式の形 2つ目の割合の母数
ア2回0.6 × 0.25書類選考を通過した人
イ2回0.4 × 0.30学生
ウ1回(倍率)60万 ÷ 1.2—
エ1回480 × 0.35—
割合が2段階になる問題と1段階の問題

図:アとイは母数が絞られて2段階。エは全体に1回掛けるだけ

正解の2題が同じ構造になる理由

アとイは、割合が2回出てくるという点だけでなく、2つ目の割合の母数が1回目で絞られた集団になっている点で共通します。アは応募者全体ではなく「書類選考を通過した人」の25%、イは来場者全体ではなく「学生」の30%です。全体に対する割合を出すには、2つの割合を掛け合わせることになります。答えはアが15%、イが12%です。

ほかの選択肢が違う理由

  • B(アとウ):ウは割合が1回だけで、倍率で割って元の量を求めている
  • C(アとエ):エも割合は1回だけです。全体に割合を掛けて人数を出しており、絞り込みは起きていません
  • D(イとウ):同じく、ウは1段階の逆算
  • E(イとエ):同じく、エは1段階の掛け算
  • F(ウとエ):どちらも1段階だが、ウは割り算で全体を求め、エは掛け算で部分を求めている

この問題で最初に見る場所

「そのうち」「その学生の」など、直前に絞った集団を受ける表現は、2段階の割合を見つける手掛かりになります。ただし、言葉だけで決めず、2つ目の割合が何を母数にしているかを確認します。割合が2回出てくるだけでは足りません。2つ目の割合が全体に対するものなら、掛け合わせる構造にはなりません。

次に似た問題が出たときの判断方法

割合が2回出てきたら、2つ目の割合の前に何が書かれているかを確認します。「そのうち」「その◯◯の」とあれば、1回目で絞った一部が母数です。

▲ 例題一覧に戻る

言語系のオリジナル例題5問

ここからは、会話を扱う問題です。例題は非言語系と同じく、GAKUTEN編集部が練習用に作成したものです。

言語系で迷いやすいのは、会話の話題に引っ張られてしまうところです。5つの会話がどれも同じ場面の話であることは珍しくありません。話題が同じでも、応じ方が違えば別のグループに入ります。

見るときの注意点は4つです。

  • 話題ではなく、発言の関係を比べる。何について話しているかは分類の材料になりません
  • 語尾・時制・数字・肯定的か否定的かだけで決めない。これらは最初の見当をつける材料にはなりますが、そのまま答えにはなりません
  • 5つを一度に見比べて、2つに共通する応じ方を探す。1つずつ順に判断するより、並べたほうが早く見つかります
  • 問題文に「Yの応じ方によって」と書かれている場合は、XではなくYを見る。Xの発言が良い話か困った話かは、分類とは関係ありません
言語系はYの応じ方で2つと3つに分かれる

図:問題文が「Yの応じ方によって」と指定していれば、XではなくYを比べる

例題6(基礎)

最初の1問は、分類の基準を示した状態で解きます。

次のア〜オを、記録や決定事項として確認できる内容(Q)と、いまの状況をもとに予想している内容(P)の2つに分けます。Pに分類される2つの組み合わせを、選択肢A〜Jから1つ選びなさい。

ア 装飾用の画用紙は、昨日の時点で40枚残っていた。

イ この売れ方なら、パンフレットは初日で配り終わる。

ウ 後夜祭の開始時刻は、実行委員会で19時と決まっている。

エ 模擬店の列は、去年と同じくらいの長さになりそうだ。

オ 受付の担当は、1年生が2人と2年生が1人である。

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. アとオ
E. イとウ
F. イとエ
G. イとオ
H. ウとエ
I. ウとオ
J. エとオ

▼ 解答・解説を見る

正解:F(イとエ)

分類の基準

記録・観察・決定事項として確認できる内容か、いまの状況をもとに予想している内容か。

解き方の手順

  1. 1つずつ「これは確かめられるか」と考える
  2. 名簿・記録・議事録などで裏が取れるなら、確認できる内容
  3. 裏が取れず、いまの様子から先を見通しているだけなら予想

ア〜オの分類

項目 分類 根拠
アQ(確認できる)昨日の残り枚数は、数えた記録があれば確かめられる
イP(予想)売れ方から先を見通しているだけで、配り終わるかはまだ分からない
ウQ(確認できる)開始時刻は未来のことだが、実行委員会で決まった事項なので確かめられる
エP(予想)去年との比較から見通しているだけで、実際の列の長さは分からない
オQ(確認できる)担当の人数は名簿で確かめられる

正解の2つが同じ構造になる理由

イとエは、どちらも「いまこうだから、この先はこうなるだろう」という形をとっています。売れ方から配り終わりを、去年の様子から今年の列を見通しており、結果はまだ確定していません。

ほかの選択肢が違う理由

ア・ウ・オはいずれも、記録や決定として確かめられる内容です。ア(画用紙の枚数)は数えれば分かり、ウ(開始時刻)は議事録に残り、オ(担当の人数)は名簿で分かります。これらを含む選択肢はすべて誤りです。

この問題で最初に見る場所

過去のことか未来のことかでは分類できません。見るのは、確かめる手段があるかどうかです。ウは未来のことですが、すでに決まっている以上は確認できます。反対に、いま起きていることでも、根拠が推測なら予想にあたります。

次に似た問題が出たときの判断方法

「どこを見れば確かめられるか」と自分に問います。名簿、記録、決定事項が思い浮かべば確認できる内容です。何も思い浮かばず「たぶんそうなる」としか言えなければ予想です。

▲ 例題一覧に戻る

ここからは分類の基準が書かれていません。5つの会話を見比べて、共通するYの応じ方を自分で見つける形になります。

例題7(標準)

次のア〜オは、XとYのやりとりです。Yの応じ方によって、Pに分類される2つとQに分類される3つに分けられます。Pに分類される2つの組み合わせを、選択肢A〜Jから1つ選びなさい。

ア
X「今回は資料の抜けがなかったね」
Y「提出前に全員で読み合わせを入れたからだよ」

イ
X「今日は参加者が多かったね」
Y「近くの講義が休講になった影響だと思う」

ウ
X「発表の順番が直前で変わったね」
Y「先生の予定変更が前日に入った」

エ
X「論点の整理ができていたね」
Y「確認したい論点を一つずつ扱う進め方に変えたんだ」

オ
X「参考文献が早く集まったね」
Y「図書館が今週だけ開館時間を延ばしている」

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. アとオ
E. イとウ
F. イとエ
G. イとオ
H. ウとエ
I. ウとオ
J. エとオ

▼ 解答・解説を見る

正解:C(アとエ)

分類の基準

Yが、自分たちで選んで行った対応を説明しているか、自分たちの行動ではない外部の事情を説明しているか。

解き方の手順

  1. Yの発言が、何について述べているかを確認する
  2. その行動や出来事を誰が決めて実行したかを考える
  3. 自分たちが決めたことを述べている2つを選ぶ

ア〜オの分類

項目 Yが述べている内容 誰が決めたことか 分類
ア提出前に全員で読み合わせを入れた自分たちP(対応)
イ近くの講義が休講になった大学側Q(事情)
ウ先生の予定変更が前日に入った先生Q(事情)
エ論点を一つずつ扱う進め方に変えた自分たちP(対応)
オ図書館が開館時間を延ばしている図書館Q(事情)

正解の2つが同じ構造になる理由

アとエは、どちらも自分たちで決めて実行したことを答えています。読み合わせを入れるのも、進め方を変えるのも、選んだ結果です。

ほかの選択肢が違う理由

イ・ウ・オはいずれも、Yたちが動かせない事情です。休講の決定も、先生の予定も、図書館の開館時間も、Yたちが決めたことではありません。これらを含む選択肢はすべて誤りです。

この問題で最初に見る場所

文法上の主語を探すのではなく、その行動を誰が決めて実行したかを見ます。アとエには「自分たちが」という言葉は出てきませんが、読み合わせも進め方の変更も、Yたちが選んだことです。

Xの発言が良い結果か困った結果かでは分類できません。アとエは良い結果ですが、イとオも良い結果です。ウだけが困った結果で、しかもQに入ります。接続詞や語尾でも分けられません。5つの文末はすべて異なります。

次に似た問題が出たときの判断方法

Yの発言を「自分たちがそうした」と言い換えられるか試します。言い換えられなければ、外から与えられた事情です。

▲ 例題一覧に戻る

例題8(標準)

次のア〜オは、XとYのやりとりです。Yの応じ方によって、Pに分類される2つとQに分類される3つに分けられます。Pに分類される2つの組み合わせを、選択肢A〜Jから1つ選びなさい。

ア
X「練習は週3回にしよう」
Y「火・木・土に分ければ無理なく続けられる」

イ
X「新入生向けの体験会を2回やろう」
Y「練習を見学してもらう形にすれば、もっと集まりそうだね」

ウ
X「連絡はグループチャットでいいかな」
Y「全員が入っているから、連絡はそこでまとめよう」

エ
X「合宿は2泊にしよう」
Y「初日を午後開始にすれば、2泊のままでも動きやすい」

オ
X「大会には5人全員で出よう」
Y「出場を希望者に絞れば、ほかの人は応援に回れるはずだ」

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. アとオ
E. イとウ
F. イとエ
G. イとオ
H. ウとエ
I. ウとオ
J. エとオ

▼ 解答・解説を見る

正解:G(イとオ)

分類の基準

YがXの提案の中心を維持しているか、別の内容に置き換えているか。

解き方の手順

  1. Xの提案の中心を1語で押さえる(回数・場所・人数など)
  2. Yの発言を読んだあと、その中心が残るかを考える
  3. 中心が入れ替わっている2つを選ぶ

ア〜オの分類

項目 Xの提案の中心 Yのあとどうなるか 分類
ア週3回火・木・土の3日。回数は維持Q(維持)
イ体験会見学に変わるP(置き換え)
ウグループチャットそのまま使うQ(維持)
エ2泊2泊のまま。開始時刻だけ調整するQ(維持)
オ5人全員での出場希望者のみに変わるP(置き換え)

正解の2つが同じ構造になる理由

イとオは、どちらもXが出した中心そのものが入れ替わります。体験会は見学に、全員参加は希望者のみに変わり、Xの案はそのままでは実行されません。

ほかの選択肢が違う理由

  • アを含むもの:曜日という新しい話を足していますが、週3回という中心は変わりません
  • エを含むもの:開始時刻という新しい話を足していますが、2泊という中心は変わりません
  • ウを含むもの:Xの案をそのまま採用しています

この問題で最初に見る場所

Yの発言に新しい言葉が入っているかどうかでは判断できません。ア(曜日)、エ(初日の午後開始)、オ(応援)は、いずれも新しい要素を足しています。それでも中心が入れ替わるのはオだけです。見るのは、Yの発言のあとにXの提案が実行されるかどうかです。

数字だけでも分けられません。数字はア(週3回)、イ(2回)、エ(2泊)、オ(5人)の4つに出てきます。数字が残るか消えるかではなく、提案の中心が残るかどうかが分かれ目です。

次に似た問題が出たときの判断方法

Xの提案を一言でメモし、Yの発言を読んだあとにそのメモが残るかを確かめます。残れば維持、書き換えが必要なら置き換えです。

▲ 例題一覧に戻る

例題9(標準)

次のア〜オは、XとYのやりとりです。Yの応じ方によって、Pに分類される2つとQに分類される3つに分けられます。Pに分類される2つの組み合わせを、選択肢A〜Jから1つ選びなさい。

ア
X「開始は何時から」
Y「14時だよ」

イ
X「椅子はどこに置く」
Y「前から5列でいいかな」

ウ
X「資料は何部いる」
Y「参加者は何人になったかな」

エ
X「配布物は誰が用意する」
Y「私ともう1人で足りるかな」

オ
X「受付は何人で回す」
Y「来場のピークはいつごろかな」

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. アとオ
E. イとウ
F. イとエ
G. イとオ
H. ウとエ
I. ウとオ
J. エとオ

▼ 解答・解説を見る

正解:I(ウとオ)

分類の基準

Yの発言から、Xの問いへの具体的な答えを取り出せるか。

解き方の手順

  1. Xが何を聞いているかを確認する
  2. Yの発言から、その問いへの答えだけを抜き出せるか試す
  3. 抜き出せない2つを選ぶ

ア〜オの分類

項目 Xの問い 答えを抜き出せるか 分類
ア開始時刻抜き出せる(14時)Q
イ椅子の置き場所抜き出せる(前から5列)Q
ウ資料の部数抜き出せない。部数を決めるのに必要な人数を聞いているP
エ配布物の担当抜き出せる(私ともう1人)Q
オ受付の人数抜き出せない。人数を決めるのに必要なピーク時刻を聞いているP

正解の2つが同じ構造になる理由

ウとオは、どちらも答えを出すために別の情報が必要な状態で、その情報を先に聞いています。聞かれたことには一度も答えていません。

ほかの選択肢が違う理由

  • アを含むもの:時刻をそのまま答えています
  • イを含むもの:「いいかな」と確認する形ですが、「前から5列」という場所は示しています
  • エを含むもの:「足りるかな」と確認する形ですが、「私ともう1人」という担当は示しています

この問題で最初に見る場所

疑問の形かどうかでは分類できません。5組のうち4組が「かな」で終わっています。イとエは確認の言い方をしていますが、答えは示しています。見るのは、Yの発言からXの問いへの答えを1語で抜き出せるかです。イなら「前から5列」、エなら「私ともう1人」と抜き出せます。ウとオは抜き出そうとすると「まだ決まっていない」となります。

次に似た問題が出たときの判断方法

Yの発言を読んだあと、Xの問いにその場で答えられる状態になっているかを考えます。なっていなければ、答える前の確認です。

▲ 例題一覧に戻る

例題10(応用)

次のア〜オは、XとYのやりとりです。Yの応じ方によって、Pに分類される2つとQに分類される3つに分けられます。Pに分類される2つの組み合わせを、選択肢A〜Jから1つ選びなさい。

ア
X「新人が手順を飛ばすことがあるね」
Y「口頭だけで教わる人は、最初の数日で確認漏れが起こることがある」

イ
X「レジ締めが早く終わるようになったね」
Y「先月入った人が、入力順を先に確認してから作業しているらしい」

ウ
X「引き継ぎのメモ、読みやすいね」
Y「図を入れておくと、初めて読む人でも要点が伝わりやすくなる」

エ
X「土曜のシフトが埋まったらしいね」
Y「今月その時間を担当していた人が、そのまま続けてくれることになったんだ」

オ
X「今日の開店準備、順調だね」
Y「今日は納品が早く届いていて、品出しを先に始められる」

選択肢

A. アとイ
B. アとウ
C. アとエ
D. アとオ
E. イとウ
F. イとエ
G. イとオ
H. ウとエ
I. ウとオ
J. エとオ

▼ 解答・解説を見る

正解:B(アとウ)

分類の基準

特定の1件・1人・1回について述べているか、条件に当てはまる人や場面全体について述べているか。

解き方の手順

  1. Yの発言に対して「それは誰の、どの1件の話ですか」と問い返せるかを試す
  2. 答えられるなら個別の出来事、答えられないなら全体の傾向
  3. 傾向を述べている2つを選ぶ

ア〜オの分類

項目 誰の、どの1件を指せるか 分類
ア指せない。「口頭だけで教わる人」に当てはまる人すべての話P(傾向)
イ指せる。先月入った特定の1人がしていることQ(個別)
ウ指せない。「図を入れた場合」に当てはまる場面すべての話P(傾向)
エ指せる。今月その時間を担当していた特定の1人Q(個別)
オ指せる。今日1日の納品と品出しQ(個別)

正解の2つが同じ構造になる理由

アとウは、どちらも条件を満たす人や場面すべてに当てはめて述べています。「口頭だけで教わる人は」「初めて読む人でも」と、対象を1人に絞っていません。

ほかの選択肢が違う理由

  • イを含むもの:先月入った特定の1人がしていることです
  • エを含むもの:今月その時間を担当していた特定の1人の話です
  • オを含むもの:今日1日の納品と品出しの説明です

この問題で最初に見る場所

良い話か困った話かでは分類できません。アは確認漏れという困った話ですが傾向、エは人が続けてくれるという良い話ですが個別です。

時期を示す言葉があるかでも分類できません。5組すべてに時期の表現が入っています(最初の数日/先月/初めて読むとき/今月/今日)。見るのは、「誰の、どの1件の話か」を指せるかどうかです。

次に似た問題が出たときの判断方法

「それは誰の話ですか」と問い返します。名前や日付で答えられるなら個別、「その条件に当てはまる人みんな」としか答えられないなら傾向です。

▲ 例題一覧に戻る

構造的把握力検査を解くコツ

10問を通して使える考え方を整理します。

解く手順は、どの問題でも同じです。

  1. 全項目を一度読む(1つずつ判断せず、まず全体を見る)
  2. 分け方の候補を短い言葉にする(「対応か事情か」「維持か置き換えか」など)
  3. 2つと3つに分ける、または同じ構造の2題を選ぶ
  4. 選択肢と照合する
構造的把握力検査を解く4つの手順

図:4つの手順。分かれ目は手順2で言葉にできるかどうか

POINT

手順2で分け方を短い言葉にできれば、あとは当てはめるだけです。言葉にできないまま選択肢を見ると、迷いが増えます。

非言語は式の形を見る

まず演算の種類を確認します。そこで分かれなければ、何を求めているか、さらに割る数が何を表すかまで、順に確認していきます。どこまで見れば分かれるかは問題によって違うため、見るべきポイントも1問ごとに変わります。

表は横にスクロールできます →

段階 見るもの この段階で分かれた例題
1足し算・引き算・掛け算・割り算のどれか例題1
2全体・部分・割合のうち、何を求めているか例題2
3割る数が1つ分の量か、分ける個数か例題3

例題1は、−・×・−・÷ と並べるだけで答えが出ます。一方で例題2と例題3は、4題のうち3題が割り算になるため、段階1では絞りきれません。

すべての問題で数値を最後まで計算する必要があるわけではありません。例題1のように演算だけで分かる問題もあれば、例題4のように、計算に入る前の考え方の違いで分かれる問題もあります。例題4では、選んだあとに順序を区別するかどうかが分かれ目でした。

ただし、どこまで見れば足りるかは問題によって変わります。段階1で分かれなければ段階2へ、それでも分かれなければ段階3へ、と進めていきます。

文章題を読んだら、数値を出す前に式の形だけ書き出します。

全体 × 割合
部分 ÷ 割合
部分 ÷ 全体
全体 ÷ 1つ分
全体 ÷ 分ける個数

この形が並べば、あとは一致するものを探すだけです。数値まで求めるのは、形だけでは分かれなかったときで足ります。

言語は発言の関係を見る

言語系は、話題を追っているうちに分からなくなります。5つの会話が同じ場面のことも多いため、話題では分けられません。

例題7から例題10で見た分かれ目を並べると、次のようになります。

表は横にスクロールできます →

例題 分かれ目
7Yが述べているのは、自分たちが決めたことか、外部の事情か
8Xの提案の中心が、残るか入れ替わるか
9Xの問いへの答えを、Yの発言から抜き出せるか
10特定の1件を指せるか、条件に当てはまる全体の話か

いずれも、Yの発言1つを単独で読んでも判断できません。5つを並べて、共通する応じ方を探すことになります。

問題文に「Yの応じ方によって」と書かれている場合は、Xの内容だけで分類しないでください。例題7ではXの発言が良い話か困った話かで分けたくなりますが、それでは正しく分かれません。

会話を読んだら、発言の関係を短い言葉にします。本記事の例題では、次の4つを扱いました。

表は横にスクロールできます →

例題 短い言葉
7対応/外部事情
8維持/置き換え
9直接回答/前提確認
10個別/傾向

この4つは、GAKUTEN編集部が練習用に整理した呼び方です。実際の出題範囲を示す公式の分類ではありません。別の問題では、また違う分かれ目が出てきます。その場で分かれ目を短い言葉にできることが目標です。

見た目の言葉だけで判断しない

語尾・疑問形・時制・数字・肯定的か否定的か。これらは候補を絞る材料にはなりますが、そのまま答えにはなりません。

  • 例題6:ウは未来のことだが、決定事項なので確認できる
  • 例題8:ア・エ・オはいずれも新しい要素を足しているが、中心が入れ替わるのはオだけ
  • 例題9:5組のうち4組が「かな」で終わる
  • 例題10:5組すべてに時期を示す言葉が入っている

最後は意味と関係で確かめるところまで進めると確実です。

最後に分け方を見直す

本記事で扱う言語系の例題では、Pが2つ、Qが3つに分かれます。分けたあとに数が合わなければ、どこかで基準がずれています。

本記事で扱う非言語系の例題では、構造が一致する組は1組です。2組できたと感じたら、片方はもう一段先まで式の形を見ると違いが出ます。

構造的把握力検査の基本情報

構造的把握力検査について、就活サイトでよく見かける説明と、提供元の公式ページで確認できる情報を分けて整理します。

左が就活サイトでよく見かける説明、右が公式で確認できることです。

問題数

よく見かける説明

約20問と説明されることがある

公式で確認できること

構造的把握力検査の公式紹介ページに、問題数の記載はありません

制限時間

よく見かける説明

約20分と説明されることがある

公式で確認できること

同ページに、制限時間の記載もありません

受検方式

よく見かける説明

テストセンターでしか出題されないと説明されることがある

公式で確認できること

構造的把握力検査への対応が公式に明記されているのはテストセンターです。WEBテスティングは、性格検査と能力検査(言語・非言語)に対応すると案内されています

合格ライン

よく見かける説明

何割取れば通過できるという説明を見かけることがある

公式で確認できること

構造的把握力検査だけの一律の基準は公開されていません。能力検査全体については、必要な得点水準は企業によって異なると説明されています

問題数

提供元の公式ページ「SPIの構造的把握力検査とは?」には、問題例と検査の説明はありますが、問題数の記載はありません。

「約20問」という説明を見かけますが、今回確認した上位記事では、根拠となる一次情報を確認できませんでした。本記事では、この数字を公式情報としては扱いません。

制限時間

制限時間についても、同じページに記載はありません。「約20分」という数字も、出どころを確認できませんでした。

時間の目安が公開されていないため、本番でどれくらいの速さが要るかは事前には分かりません。

POINT

速さを目標にするより、分け方の基準を先に身につけるほうが確実です。

受け方

公式ページ「SPIのテストセンターについて」には、テストセンターが性格検査と能力検査(言語・非言語)に加えて、英語能力検査と構造的把握力検査の受検に対応していると書かれています。SPIは受検方法によって対応するテストの種類が異なる、という説明もあります。

一方、WEBテスティングについては、性格検査と能力検査(言語・非言語)に対応すると公式に案内されています。公式情報で構造的把握力検査への対応が明記されているのは、テストセンターです。

ペーパーテスティングとインハウスCBTについては、この検査を含むかどうかを公式情報から確認できませんでした。確認できない範囲は、本記事では推測で書きません。

自分がどの検査を受けるかは、企業から届く受検案内や受検手続きページで確認するのが確実です。

合格ライン

構造的把握力検査だけの通過基準は、公式ページで公開されていることを確認できません。

SPIの能力検査全体については、必要とされる得点水準は企業によってそれぞれで、一律に何点以上でなければならないという基準はない、と説明されています。企業が求める能力水準を満たしているかどうかという観点で見ているため、というのがその理由です。

「何割で通過」という数字は、本記事では扱いません。

受ける検査の確認方法

同じページには、どの検査を受けることになるかは、企業から届く受検案内のメールからテストセンター受検手続きページにログインすると確認できる、と案内されています。企業から直接知らされる場合もあります。

複数の企業を受けていると、受検案内と締切が重なります。まとめて管理するやり方は就活管理のコツ・やり方で解説しています。

対策に時間を使う前に、まずここを確認してください。受ける検査に含まれていなければ、この検査の準備は不要です。

なお公式ページ「SPIの能力検査とは?」には、企業によって能力検査で構造的把握力や英語の問題が出題される場合もある、と書かれています。全員が受けるものではありません。

構造的把握力検査の対策方法

本番までにすることは4つだけです。順番に進めるのがおすすめです。

出るかどうかを確認する

最初にすることは、練習ではなく確認です。企業から届いた受検案内のメール、またはテストセンター受検手続きページから、どの検査を受けるのかを確かめておくと確実です。含まれていなければ、ここから先の準備は不要です。

例題で考え方を覚える

解く速さは、分類の基準が分かってから考えれば足ります。正解の記号を覚えても、別の問題では使えません。

1問終えるごとに、次の2つを言葉にしておくと定着します。

  • なぜこの2つが同じなのか
  • ほかの項目は、何が違うのか

この2つを自分の言葉で説明できれば、その型は身についています。

間違えた理由をメモする

「例題8はG」とメモしても意味がありません。記録するのは、どこを見れば分かれたかです。

例題8:新しい言葉が入っているかで判断して間違えた。見るのは提案の中心が残るかどうか。

この形で残しておくと、次に似た問題が出たときに使えます。

時間を空けて解き直す

問題文を見なくても記号を思い出せる状態は、その問題を覚えているだけです。別の問題への対策にはなりません。時間を空けてから解き直し、分類の基準を説明できるかで確認するのがおすすめです。

提供元は、SPIの能力検査全般について、出題される問題形式を事前に知っておくこと、パソコンでの受検に慣れておくことを準備として案内しています。手元で計算して画面上で答えを選ぶ、次の画面に進むと前の画面には戻れないなど、パソコンでの受検には独特の形式があるためです。

これは能力検査全般についての案内で、構造的把握力検査だけに向けたものではありません。出題の形に慣れておく、という範囲で受け取るのが妥当です。

言語・非言語をふくめたSPI全体の勉強の進め方は、WebテストSPI対策の完全ガイドにまとめています。性格検査の答え方は就活の性格診断で落ちる?正直な答え方と受検前の対策で扱っています。

\ 受検案内と締切、ひとつにまとめませんか /

選考が増えると、Webテストの受検期限とエントリー締切が重なります。企業ごとの選考状況をまとめておくと、次にやることを確認しやすくなります。

▶ 無料で使ってみる

構造的把握力検査のよくある質問

構造的把握力検査は必ず受けるのですか

受ける検査は企業によって異なります。公式ページには、企業によって能力検査で構造的把握力や英語の問題が出題される場合もある、と書かれています。全員が受けるものではありません。

企業から届いた受検案内のメール、またはテストセンター受検手続きページから確認できます。

構造的把握力検査はテストセンターでしか出題されませんか

公式情報で構造的把握力検査への対応が明記されているのは、テストセンターです。WEBテスティングは、性格検査と能力検査(言語・非言語)に対応すると案内されています。

ペーパーテスティングとインハウスCBTについては、この検査を含むかどうかを公式情報から確認できませんでした。

自分がどの方式でどの検査を受けるのかは、受検案内で確認できます。

問題数と制限時間はどのくらいですか

構造的把握力検査の公式紹介ページには、問題数と制限時間の記載がありません。

「約20問を約20分で」という説明を見かけることがありますが、出典が示されているものは確認できませんでした。本記事では数字を断定していません。

計算結果まで求める必要がありますか

問題によります。本記事の例題1のように、引き算・掛け算・割り算のどれになるかを見るだけで分類できる場合があります。一方で例題2や例題3のように、割り算が3題並び、何を求めているのか、割る数が何を表しているのかまで確認しないと分けられない場合もあります。

まず式の形に置き換えて、それで分かれなければ数値に進む、という順番が効率的です。

言語系と非言語系の両方が出ますか

公式ページには、計算を扱う問題例と会話を扱う問題例の2つが紹介されています。ただし、この2種類が必ず両方出題されるとは書かれていません。

なお「言語系」「非言語系」という呼び方自体、公式の区分名ではありません。本記事で分かりやすさのために使っている表記です。

基礎能力検査が得意なら、構造的把握力検査も解けますか

公式ページには、両者の得点に一定の相関はあるものの、基礎能力検査の得点が高くても構造的把握力検査の得点が低い人、またその逆の人もいると説明されています。それぞれ種類の異なる能力を測定している、という位置づけです。

言語・非言語の対策が進んでいても、この検査は別に確認しておくほうが確実です。

何割取れば通過できますか

構造的把握力検査だけの一律の通過基準は、公式ページで公開されていることを確認できません。

能力検査全体についても、必要とされる得点水準は企業によってそれぞれで、一律の基準はないと説明されています。

対策本を買う必要はありますか

必須とは言えません。まず本記事の10問を解いて、分類の基準を自分の言葉で説明できるかを確認するのが先です。「なぜこの2つが同じなのか」「ほかは何が違うのか」を言えるなら、考え方は身についています。

そのうえで演習量が足りないと感じた場合は、問題の形式と解説が正確な教材を選ぶとよいでしょう。提供元の公式ページに掲載された問題例の構成と矛盾していないか、解説が正解の提示だけで終わっていないかが目安になります。

まとめ

構造的把握力検査で見るのは、題材そのものではなく、情報どうしの関係や構造です。非言語系なら式の形に、言語系なら発言の関係に置き換えると、比べるものがはっきりします。

正解の記号を覚えるのではなく、なぜその2つが同じなのかを自分の言葉で説明できる状態を目指したいところです。そこまで来ていれば、初めて見る問題でも分かれ目を探せます。

関連記事
関連記事 WebテストSPI対策の完全ガイド|効率よく高得点を取る勉強法と解き方のコツ gakuten.co.jp/media 関連記事就活の性格診断で落ちる?正直な答え方と受検前の対策gakuten.co.jp/media関連記事就活管理のコツ・やり方|選考スケジュール・企業研究・ESを一括管理する方法gakuten.co.jp/media

出典

本記事の例題10問は、GAKUTEN編集部が独自に作成した練習問題です。

就活管理困ってない?大手内定の先輩が作った就活管理アプリ 無料で使ってみる